個人事業主として独立を考えている方、または既に活動されている方にとって、国民健康保険料は大きな負担の一つです。「会社員時代と比べて保険料が高すぎる」「実際にどのくらいかかるのか分からない」といった悩みを抱えていませんか?本記事では、年収別の具体的な保険料の目安から計算方法、そして保険料を安く抑える方法まで、国民健康保険について知っておくべき重要なポイントを分かりやすく解説します。適切な知識を身につけて、賢く保険料と向き合いましょう。
1. 個人事業主の国民健康保険料、実際いくらかかる?年収別の目安を公開

個人事業主として活動をする中で避けられないのが国民健康保険(国保)の保険料です。特に、年間の所得によって支払う保険料の金額は大きく変化します。本記事では、年収に応じた国民健康保険料の目安を詳しく解説し、その計算方法についても説明します。
年収別の国民健康保険料の目安
次に示すのは、年収による国民健康保険料の大まかな参考表です。これらの金額は一般的な目安であり、実際の保険料は住んでいる地域や年齢、世帯数によって異なるため、注意が必要です。
| 年収 | 年間保険料の目安 | 月額保険料の目安 |
|---|---|---|
| 100万円 | 約123,380円 | 約10,282円 |
| 200万円 | 約227,380円 | 約18,948円 |
| 300万円 | 約331,380円 | 約27,615円 |
| 400万円 | 約435,380円 | 約36,282円 |
| 500万円 | 約539,380円 | 約44,948円 |
上記の表からも分かるように、年収が増えるとともに国民健康保険料も増加し、特に年収が300万円を超えると月々の保険料が高負担と感じる方も多いでしょう。
国民健康保険料の計算方法
国民健康保険料を算出する際には、いくつかの重要な要素が考慮されます。主な構成要素は以下の3つです:
-
所得割
所得割は前年の「総所得金額等」から基礎控除(通常43万円)を引き、その残額に各自治体が定める料率を乗じて算出されます。料率は地域によって異なるため、特定の情報は居住地の自治体で確認することが重要です。 -
均等割
世帯内にいる国保加入者1人あたりに課される一定の金額です。加入者数が多いほど均等割による負担は増加します。 -
平等割
これは世帯全体に対して課される場合があり、地域によって金額にばらつきがあります。平等割が設定されている地域では、保険料がさらに高くなることもあります。
具体例
例えば、東京都新宿区に居住する23歳の個人事業主が昨年度の所得が200万円だった場合、保険料は以下のように算出されます:
- 医療分所得割: (200万円 – 43万円) × 7.71% ≈ 約121,047円
- 支援金分所得割: (200万円 – 43万円) × 2.74% ≈ 約43,033円
- 均等割: 約47,300円
- 合計: 約227,380円
このように具体的な計算を行うことで、自分自身の保険料をより明確に把握することが可能です。
国民健康保険料の計算は複雑で、さまざまな要素が絡むため、不明点や不安がある場合は、居住している自治体に問い合わせることをおすすめします。多くの自治体の公式ウェブサイトでは、シミュレーターや早見表が提供されており、自身の条件に基づいた具体的な保険料の試算ができます。
2. 国民健康保険料の計算方法をわかりやすく解説【所得割・均等割・平等割】

個人事業主として国民健康保険料を負担する際には、「所得割」「均等割」「平等割」の3つの要素から計算されます。これらの計算方法を理解することで、自分が実際に支払う国民健康保険料の根拠が明確になります。
所得割
所得割は、前年の総所得金額を基に算出されます。具体的には、基礎控除額である43万円を引いた後、その金額に各自治体の率を適用して計算されます。以下はその具体的な手順です。
- 前年の総所得金額を確認します。
- 基礎控除額(43万円)を引き算します。
- 自治体ごとの保険料率を掛け算します。
たとえば、前年の総所得が300万円であった場合、基礎控除を引いた金額に対して自治体の設定した保険料率(例:8.69%)を掛けて算出することになります。このように、収入が増えると所得割も増えるため、収入管理はとても重要です。
均等割
均等割は、世帯内の加入者数によって決まるため、世帯ごとに同じ金額が課せられます。この計算は所得に依存せず、加入者が増えるとその分の納付金額も増加します。均等割の金額は地域によって異なりますが、一般的な特徴は次の通りです。
- 各加入者にかかる金額は、それぞれの自治体によって異なる
- 大人数の世帯の場合、均等割だけで数万円の負担となることもある
平等割
平等割は、国民健康保険に加入している全世帯が均等に負担する料金です。この金額は、所得に関わらず一定の額が設定され、すべての加入者に平等に課されます。ただし、すべての自治体で平等割が導入されているわけではないため、自分の居住地での適用の有無を確認することは非常に重要です。
各要素の合算
最終的に国民健康保険料は、これらの3つの要素を合算して計算されます。計算式は次のようになります。
国民健康保険料 = 所得割 + 均等割 + 平等割
具体的な数値は自治体によって異なりますが、例えば東京都の一部地域では次のようになります。
- 所得割:前年の所得に基づく割合
- 均等割:加入者1人あたりの定額
- 平等割:全世帯に課せられる一定の額
このように、国民健康保険料の額は、前年の所得、世帯人数、居住する自治体によって大きく変わります。自分に適した正確な保険料を把握するためにも、これらの要素をしっかりと理解しておくことが必要です。
3. 「高すぎる…」と感じる理由は?会社員時代との違いを比較

多くの個人事業主が国民健康保険に加入することで、以前の会社員としての生活と比較して、保険料の負担が大きいと実感しています。その「高すぎる」との声が上がる背景には、どのような理由があるのでしょうか?以下に、主な要因を明らかにしていきます。
全額自己負担の仕組み
個人事業主が選ぶ国民健康保険では、すべての保険料を自己負担する必要があります。この点は、サラリーマンが利用する社会保険と顕著に異なります。会社に勤めている場合、企業が保険料の一部を肩代わりしてくれるため、実際に手元から支払う金額は少なく感じられます。結果として、同じ収入でも個人事業主はより多くの保険料を支払わされているというわけです。
扶養制度の欠如
国民健康保険には扶養の仕組みがないため、加入者が増えればその分だけ保険料も高くなります。対照的に、社会保険では、扶養家族がいる場合でも追加の保険料が発生しません。このため大人数の家庭にとっては、保険料負担が軽減されることが多く、個人事業主が特に感じる負担を増加させる要因となっています。
- 国民健康保険の場合:加入者一人につき、保険料が必要です。
- 社会保険の場合:自分自身が保護されている限り、扶養家族による追加費用は発生しません。
所得に応じた金額の増加
国民健康保険料は前年の所得をもとに算出されるため、高い収入を得る個人事業主にとっては保険料が非常に高額になる傾向があります。これは、会社員と比較してより直接的に所得が影響を与えるため、「高すぎる」との不満が生まれる要素の一つです。
給付内容の違い
さらに、国民健康保険が提供する給付内容が社会保険と比べて限られていることも見逃せません。勤め人であれば、健康診断や傷病手当金、出産育児一時金といった多岐にわたる福利厚生を享受できますが、個人事業主はこれらのサービスの適用外や制限が多く、その結果として高額な保険料に疑問を感じることが一般的です。
以上のような理由から、個人事業主が感じる国民健康保険料の負担が大きいという現実があります。特に、加入する世帯の人数や前年の所得が保険料に与える影響は大きく、結果的に経済的な負担が増すケースが多いのです。
4. 知らないと損!国民健康保険料を安くする4つの方法

個人事業主やフリーランスの方にとって、国民健康保険料は所得によって容易に高くなることがあります。しかし、正しい理解と適切な手段を講じることで、保険料負担を軽減することが可能です。ここでは、個人事業主がどうすれば国民健康保険料を賢く削減できるか、4つの具体的な方法をお伝えします。
1. 免除・減免制度をフル活用
多くの地方自治体では、一定の所得以下の世帯を対象に、国民健康保険料の減免措置を用意しています。例えば以下のような軽減措置が適用されることがあります。
- 70%軽減、50%軽減、20%軽減などの適用対象
- 災害や失業など特別な事情に基づく減免の申請
このような制度を利用すれば、数万円の費用が削減できる可能性も。自分の状況に合った制度を調べて、ぜひ自治体にも問い合わせてみてください。
2. 国民健康保険組合に加入する選択肢
国民健康保険組合は、特定の職業に従事する方が利用できる健康保険の一つです。個人事業主やフリーランスの方も加入でき、この組合に所属することで、安定した保険料を維持できたり、高所得でも相対的に保険料を抑えることができるかもしれません。
各組合によって加入条件が異なるため、事前に詳細な情報を確認し、自分に最適な組合を見つけることが大切です。
3. 家族の扶養に入ることも視野に
もしご家族が既に健康保険に加入しているなら、その扶養に入ることで国民健康保険から外れ、保険料の負担を軽減できます。この方法は特に、配偶者や親が会社勤めをしている場合に有効です。
扶養への入籍に関する基本条件は以下の通りです:
- 年間収入が130万円未満であること
- 被保険者の収入の半分未満であること
これらの条件を満たしている場合、扶養に入ることでスムーズに健康保険が適用されるでしょう。
4. 青色申告特別控除の活用
個人事業主の方が青色申告を行う場合、この青色申告特別控除は非常に有利な制度です。この控除を利用することで課税所得が減少し、それに伴い国民健康保険料も軽減されます。青色申告特別控除を受けるにあたっては、いくつかの条件を満たす必要があるため、事前の準備が重要です。
- 55万円(最大65万円)の控除を取得するためには、複式簿記での記帳と確定申告書への必要書類の添付が求められます。
これらの方法を上手に活用することで、個人事業主の国民健康保険料を効率的に抑えることができます。情報をよく把握し、最適なアプローチを試みることが成功の鍵です。
5. 法人化・マイクロ法人で社会保険に切り替えるメリットとは

個人事業主として国民健康保険に加入することは、時に保険料の負担が大きく感じられます。この課題を解消する方法の一つとして、法人化やマイクロ法人の設立があります。このセクションでは、社会保険に切り替えることによる具体的なメリットを詳しく考察します。
社会保険料の軽減
法人化を選ぶことによって、社会保険に加入し、多くのメリットを享受することが可能です。
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保険料の節約: マイクロ法人を設立し、役員報酬を抑えることで、社会保険料を大きく減らすことができます。たとえば、役員報酬を70万円に設定すると、社会保険料は約26万円と推定され、これは国民健康保険と比較して著しいコスト削減になります。
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経費として計上可能: 役員報酬は法人の経費として扱えるため、法人の利益を圧縮し、結果として課税対象の所得を軽減することが実現します。
扶養の対象の拡大
社会保険に加入することで、扶養家族を保険の対象にできるという重要な利点もあります。個人事業主の場合、扶養家族が国民健康保険に加入できないことで経済的負担が増すことがありますが、社会保険に切り替えることで得られる利点は次の通りです。
- 扶養家族も保険加入が可能: 社会保険は扶養制度を持っており、家族も健康保険や厚生年金に加入できるため、保険料を払うことなく医療保障を享受できます。これによって、家族全体の医療保障の質が向上します。
社会保障の安定
社会保険への加入は、将来の年金や医療保障の面でも安定をもたらします。国民健康保険は制度の運営によって医療サービスや年金が左右されますが、社会保険に切り替えることで得られる安心感は以下の通りです。
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年金の安定性: 社会保険に加入することで、将来的な年金を確保できます。これは老後の生活を支えるための重要な基盤となります。
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質の高い医療保障: 社会保険の下では、医療サービスの質が高く、必要な medical care を心配なく受けることができます。
法人化を通じて社会保険に切り替えることは、保険料の軽減のみならず、将来の安心感や家族への配慮といった価値あるメリットを提供します。これらの要素を十分に考慮し、自分自身の状況に合わせてしっかりと検討することが大切です。
まとめ
個人事業主が国民健康保険に加入する際の保険料計算方法や、料金が高く感じられる理由を詳しく解説しました。また、国民健康保険料を軽減するためのさまざまな方法、そして法人化やマイクロ法人の設立によってより有利な社会保険に切り替えることのメリットについても紹介しました。個人事業主の皆様には、自身の状況に合った最適な選択をしていただくことをおすすめします。保険料の管理は事業運営にとって重要な要素ですので、この記事を参考に、自分にあった保険制度を上手に活用してください。
よくある質問
年収によって国民健康保険料はどのように変わりますか?
個人事業主の場合、年収が増加すると国民健康保険料も上がります。年収100万円の場合の年間保険料は約123,380円ですが、年収500万円では約539,380円と大幅に高くなります。保険料は所得割、均等割、平等割の3つの要素から算出されるため、収入が多いほど保険料負担が重くなる傾向にあります。
国民健康保険料の計算方法を教えてください。
国民健康保険料の計算方法は、所得割、均等割、平等割の3つの要素から成り立っています。所得割は前年の所得から基礎控除を引いた金額に自治体の料率を掛けて算出されます。均等割は世帯内の加入者数に応じて課される一定の金額で、平等割は全世帯に平等に課される部分です。これらを合算して最終的な保険料が決まります。
会社員時代と比べて、なぜ国民健康保険料が高く感じられるのですか?
会社員の場合、企業が保険料の一部を負担してくれるため、実際に自己負担する金額が少なくなります。一方、個人事業主は全額自己負担となるため、同じ収入でも保険料負担が重く感じられます。また、会社員は扶養制度の対象となりますが、国民健康保険には扶養制度がないことも、個人事業主が高額な保険料を感じる理由の1つです。
国民健康保険料を安く抑える方法はありますか?
国民健康保険料の負担を軽減するための方法として、以下のようなことが考えられます。まず、自治体の減免制度を活用することで保険料を一定割合軽減できます。次に、国民健康保険組合に加入することで、相対的に安定した保険料を維持できる可能性があります。また、家族の扶養に入ることで保険料を免除できる場合もあり、さらに青色申告特別控除を活用すれば課税所得が減り、保険料も下がります。これらの方法を組み合わせることで、個人事業主の国民健康保険料を抑えることができます。

